FT311D Breakout Board (2013.10.16)

FTDIのワンチップADKデバイスFT311Dをコンパクトまとめたものです。
ブレッドボードに載せて使えるようデザインしました。

動作には、別途外部から5Vを供給する必要があります(AOAだから当たり前だね)。

I/Oは3.3Vです(5Vトレラント)。

0. スペックなど

1. 部品表

FTDI製ですが、USB-Serialの定番FT232Rとは違って外付け部品がたくさん必要です。
※きっと、中身がVinculum-IIだからだと思うけど...

部品番号品名メーカ個数備考
IC1FT311DFTDI1　
IC2ADP121-AUJ33R7AnalogDevices13.3Vレギュレータ
X1ECS-120-20-33-CKM-TRECS112MHz
C1,C2チップセラミックコンデンサ22pF各社21608サイズ
C4,C5チップセラミックコンデンサ1uF各社21608サイズ
C6,C7チップセラミックコンデンサ47pF各社21608サイズ
C3,C8,C9,C10,C11チップセラミックコンデンサ0.1uF各社51608サイズ
R1,R2チップ抵抗27Ω各社21608サイズ
CN1USB Aコネクタ各社1秋月電子I-00116
JP1,JP2ピンヘッダ各社21x5 ブレッドボードに差すのであれば細ピンヘッダ

2. 回路図

ガーバーデータ (このファイルはそのままElecrowに発注できます)

3. ピン配置

pinnameFunction
JP11D0GPIO0/UART_TXD/PWM0/I2C_CLK
2D1GPIO1/UART_RXD/PWM1/I2C_DATA
3D2GPIO2/UART_RTS/PWM2
4D3GPIO3/UART_CTS/PWM3/SPI_S_SS0/SPI_M_SS1
5D4GPIO4/UART_TX_ACTIVE/SPI_S_CLK/SPI_M_CLK
JP21GND　
2+5V電源入力
3+3.3Vオンボードレギュレータ出力(max 150mA)
4D6GPIO6/SPI_S_MISO/SPI_M_MISO
5D5GPIO5/SPI_S_MOSI/SPI_M_MOSI

4. 動作モード設定

J1～J3で動作モードを設定します。下記表を参考にハンダを盛ってください(Closeがハンダあり)。

J1 J2 J3ModeFunction
JP1-1 JP1-2 JP1-3 JP1-4 JP1-5 JP2-5 JP2-4
OpenOpenOpenGPIOGPIO0GPIO1GPIO2GPIO3GPIO4GPIO5GPIO6
CloseCloseClose
OpenClose CloseUARTUART_TXDUART_RXDUART_RTSUART_CTSUART_TX_ACTIVE--
CloseOpen ClosePWMPWM0PWM1PWM2PWM3---
OpenOpen CloseI2C(Master)I2C_CLKI2C_DATA-----
CloseCloseOpenSPI(Slavve)---SPI_S_SS0SPI_S_CLKSPI_S_MOSISPI_S_MISO
OpenCloseOpenSPI(Master)--- SPI_M_SS0SPI_M_CLKSPI_M_MOSISPI_M_MISO

GPIOが7bitなのはデバイスの仕様です。

5. 工場出荷時のAOA識別文字列

AOA識別文字列は以下を参考にしてAndroidアプリを開発してください(書き替え方法は後述)。

ManufacturerFTDI
Model
GPIOFTDIGPIODemo
UARTFTDIUARTDemo
PWMFTDIPWMDemo
I2CFTDII2CDemo
SPI SlaveFTDISPISlaveDemo
SPI MasterFTDISPIMasterDemo
Description Vinculum Accessory Test
Version1.0
SerialVinculumAccessory1
URIhttp://www.ftdichip.com

6. AOA識別文字列の書き替えについて

FTDI提供のFT311D configuration utilityを使用して、AOA識別文字列を書き替えることが出来ます。
詳細な使用方法はAN_212 User Guide for FT311 Configuration Utilityを参照ください。

以下、簡単に使い方をまとめておきます。

6.1 必要なもの

書き替えには以下のものが必要です。

FTDI USB to USB Null Modem CableはFTDIのWebShopで購入できますが、自作も可能です。(というか、自作推奨)

6.2 USB Null Modem Cableもどきの作成

FT232RLの載ったUSB Serialモジュールを2つ用意して、以下の様に結線してください。
秋月のK-06693で良いです。(SparkfunのArduino Pro用はダメ)

FT232RL #1FT232RL #2
TxDRxD
RxDTxD
CTSRTS
RTSCTS
GNDGND

6.3 接続

FT232RL#1にWindows PCを、FT232RL #2にFT311Dを接続します。

その後、FT311Dに5Vの電源を接続してください。
※FT232RLのVCCだと電圧が低い場合があるので、必ず外部から5Vを供給してください。

6.4 FT311D configuration utility起動

ユーティリティの起動には".NET Framework 4"が必要です。
変更したい設定のモードを、"Select device"のリストボックスから選択します。
ただし、Read/Write共にFT311Dのモードと同じものしか指定できません。事前にJ1～J3の設定を確認しておいてください。